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2020年8月14日金曜日

確率変数として適当なもの、そうでないもの

「確率変数とは報酬みたいなものだ」と教わって「それはわかりやすい。もう完璧だな」と胡座(あぐら)をかいていたら、この問題にやられてもうた。

試行の結果として起こる事象に整数や実数の数値が結びつけられているとき、その数値を「確率変数」という。次の選択肢のうち、確率変数として適当なものはどれか。すべて選べ。

  1. サイコロをふったときに出た目の数
  2. 3枚のコインを同時に投げ、裏表のどちら面が出るか試行したときのコインの枚数
  3. 壺の中に入っている赤/青/黄3色のボールを1個取り出したときの色
  4. 8本のうちの1本がアタリであるクジを、アタリが出るまで抽選し続けたときの回数

答えは、a.とd.。

とても親切な問題で、文章にも定義が記載されていて、「(確率変数とは)試行の結果の事象に結びつけられた数値」というわけ。a.が◯でc.が✕なのは速攻わかった。

迷ったのは、b.とd.。

  1. は、この文脈でまさか「3枚」というコインの枚数(定数)を指しているとは思えず、「試行結果である”裏か表の”コインの枚数」と読んでしまった。頭の中で勝手に”裏か表の”を付け加えた時点で負けだった。
  2. は、今思えばズバリ「アタリが出るまで抽選し続けたときの回数」の「抽選」を「試行」と読み替えてしまった時点で負けだった。「アタリが出るかどうか1回1回が試行なんだから、dは✕」と解釈してしまった。そうではなく、この文章は、「アタリが出るまで抽選し続けるという”試行”をしたときの、その試行の結果としての回数」と読まなければならなかった。試行第1回目は5回でアタリ出た→5、試行第2回目は1回でアタリ→1、試行第3回目は4回でアタリ→4…の5/1/4…が確率変数というわけだ。なお、極力アタリを引かない方が報酬は大きいという点で、若干の違和感を感じなくも無いが、この手の問題でゲームの定義(ゲームの良し悪し)はあまり考えない方が良さそう。あるいは、確率変数は確かに報酬みないなものだが、報酬額的なもの(大きいほうが良い)か、報酬優先順的なもの(小さい方が良い)かは、定義による、と覚える方が良いとも言える。
【まとめ】
  1. 3枚のコインを同時に投げ、裏表のどちら面が出るか試行したときのコインの枚数
    → not 確率変数
  2. [改] 3枚のコインを同時に投げ、裏表のどちら面が出るか試行したときのコインの枚数
    → YES! 確率変数
  3. 8本のうちの1本がアタリであるクジを、アタリが出るまで抽選し続けたときの回数
    → YES! 確率変数
  4. [改] 8本のうちの1本がアタリであるクジを、アタリが出るまで試行し続けたときの回数
    → not 確率変数

「確率変数でないものってどんなもの?」を調べた際、唯一ここ「確率変数,確率分布」がちゃんと記載して下さってました。そもそも解説全般において、図・表・カラーが上手に使われていて、とてもわかりやすいです。ありがとうございます。

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